ウランガラス

ウランガラスとは?

ウランガラス_蛍光灯撮影

蛍光灯で撮影

ウランガラス_ブラックライト撮影

ブラックライトを照射して撮影

ランガラスとは、着色料として微量のウランを混ぜたガラスのことです。
色は黄色や緑のものが多く、暗闇でもブラックライトを照射すると妖しく緑色に光るのが最大の特徴です。ウランガラスの蛍光は、可視光ではなく紫外線によって発揮されるので、太陽光でも発揮します。(紫外線量とウランガラスのウラン含有量による。)
ブラックライトは、紫外線を出すのでより蛍光が強調されます。

見されているウランガラスのうち最古のものはナポリ近郊で発掘されたローマ時代のモザイクガラスがあります。これは偶然の産物だったようで、ウランガラスとして製造されるのは1830年代になります。
制作年号(1840年)を持つミルクピッチャーが残されています。
1830年代にボヘミア(現在のチェコ)のガラス工芸家フランツ・リーデル氏が、ガラスにウランを着色剤として使用して娘の名前を取って、『アンナゲルブ(アンナの黄色)、アンナグリュン(アンナの緑)』と名づけられました。

ランガラスは置物、食器、日用品、アクセサリーなどが製造されました。日本では、大正から昭和にかけて、醤油さし、置き時計のフレームなどが製造されました。
芸術品としては、1836年英国でウランガラスの蝋燭台が作られ女王に献上されたり、ロシア皇帝に愛されたゴブレットのセットなどもあり、エミール・ガレも花瓶などを制作しています。
意外な物では、鉄道車両で用いられた前照燈、英国製の自動車のヘッドライト、真空管などがあります。

二次世界大戦でウランが軍事利用可能ということがわかり製造中止されるまで、世界各国で製造されていました。
現在は、チェコ、アメリカで製造が復活され、日本では岡山県鏡野町上齋原で、人形峠産のウランを使って純国産のウランガラスが作られるようになりました。
現在、岡山県鏡野町上齋原にウランガラスを常設展示する美術館『妖精の森ガラス美術館』があり、上記の最古のガラスピッチャーやエミール・ガレの作品を実際に見ることができます。 2階企画展示室では年2回、美術や工芸、特にガラスの歴史や現在を紹介する小企画展を開催しており、アートショップでは、アクセサリーなども販売されています。

参考資料

ウランガラス同好会HP:http://uranglass.gooside.com/
ウランガラス同好会・会長
苫米地顯HP:http://www1.parkcity.ne.jp/ken-toma/2.0.html

岩波ブックセンター「ウランガラス」苫米地顕・著
北辰堂「骨董ファン Vo.14」
里文出版「日本のウランガラス」 大森 潤之助・著

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